赤ちゃんに導かれるお産

お腹の大きな妊婦さんにとって夏の(京都の)暑さは本当に辛いものです。妊婦健診の初診でお会いしてからずーっとお食事や生活リズム、運動、服装、気の持ちようまで、ご安産に向かってがんばっておられますが、暑い暑い日が続くと・・・体調管理が本当に難しいです。

 

寒い時は「妊婦さんは冷えないようにね~」はわかりやすいですが、暑い時はお身体は勝手に冷やそう冷やそうとします。旬の食べ物はおいしく食べてもお身体を冷やしますし、電車やスーパーは寒くて{{ (>_<) }}凍えます。さらしの腹帯は夏でも気持ち良いはずですが、、その帯さえも汗で濡れてしまうこともしばしば。冬より夏の妊婦さんの方が圧倒的に冷えている方が多いです。Aさんもやっぱり、、ある初夏の健診で「自宅分娩ご希望の妊婦さんのこんな冷たい足初めてです」と言ってしまいました(;>_<;) そのうちお腹はよく張り赤ちゃんは逆子に。妊娠9ヶ月のある夜は胃痛???で緊急受診も。自営のお仕事もなかなか区切りがつかず・・早く心身を整えないと、このままではご自宅でのお産は危険かも、、、分娩予定日が近づき私は焦り始めていました。「(夏に冷えて体調が整わないままの)初秋のお産は要注意!」師匠始め先輩産婆さまたちのお言葉が私の頭にぐるぐるとめぐります (゚д゚lll)

 

でも、赤ちゃんもおうちでみんなに見守られて生まれたい!って思っていたのですね。分娩予定日を1週間過ぎても・・・お母さんのお身体がちゃんと整うのをお腹の中から導き待っていてくださいました。まだまだお産に向けてやれることがある!お母さんも必死でした。そのうち季節は巡りすっかり秋に。今度は朝夕の冷え込みが心配な季節になりましたが、中でもたった1日だけ朝からポカポカ陽気の日の午後に小さい窓から差し込む柔らかな陽の光の中でご無事にお生まれになられました。おへその緒を首に巻いて出てこられましたが陣痛もゆっくりと赤ちゃん自身が調整して何も問題なくお元気で。お母さんは「赤ちゃんに合わせるだけ」と全てを受け入れ力を抜いてお上手にお産なさいました。2歳になったばかりのお姉ちゃんも生まれ出る瞬間をしっかりと見ていて、その夜は爆睡、翌朝登園前に「赤ちゃん、ここで生まれたねー」とお話していたと。赤ちゃん、ちゃんとお母さんがお身体が整うまで待っていてくれてありがとう!今回もまた賢い赤ちゃんに導かれました。感謝!